2012年4月4日水曜日

クスコの教会を見るたびに思うこと

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大きな教会の排水部分


Jorgeです。

ペルーの歴史、とりわけスペイン人が来襲してインカ帝国が滅ぼされた部分について考えると何とも複雑な気持ちになります。

スペインは植民地を求めて南米大陸に上陸し、当時広大な勢力を誇っていたインカ帝国を最新の武器で滅ぼしていきました。

しかし、南米征服の表向きの目的は「キリスト教の布教」にありました。
そのため、スペイン人はインカの都市を征服しては建造物を取り壊し、残った土台の上にたくさんの教会を築いていった訳です。

とはいえ、キリスト教の布教は建前で、実態は植民地支配とインカ帝国の有していた黄金を欲していただけだったわけです。

そんな偽善交じりの残忍な征服から、ケチュア民族が自治権を取り戻しスペインの植民地でなくなった今、何故国民の86%もがカトリックを信奉しているのか?


これは大きな謎と感じます。
普通ならスペインやカトリックに対して嫌悪感を抱いてしまうのではないかと思うのですが。
しかし、彼らはインカの言葉ケチュア語よりもスペイン語で話す方を好み、聖週間やクリスマスを祝うのです。

これを考えるに、ペルーにおけるカトリックの信仰合同を見過ごすことはできないでしょう。
クスコではかつてから行われていたインティ・ライミ(太陽の祭り)が6月下旬に行われます。
インカ時代からの儀式の場所であったサクサイワマン遺跡でクライマックスとなる儀式があるのですが、このインティ・ライミにあわせてなぜかカトリックの教会も賑わいます。
教会ごとに聖人が祭られているのですが、インティ・ライミの直前に各教会の聖人像が運び出されて、アルマス広場にあるカテドラル(大聖堂)に終結するのです。
そのためにパレード(日本の祭りの神輿行列みたいなもの)をクスコ全域で行い、聖人像を運びます。
こうやって、カトリックは現地の宗教と交じり合うことによって、地元の人々の生活に浸透していったのでしょう。

それで、ペルーの人々の大半はカトリック信者でありながら、大地の神や太陽をいまだに拝んだりしているのです。

そのため結局、植民地支配が終わっても、文化や宗教的にはまだまだスペインの影響が色濃く残っているわけですね。


もしかしたら、スペインが南米に文明の近代化をもたらしてくれたと思って、甘んじて受け入れているだけかもしれませんが・・・




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